かるがも俳句会 平成27年8月20日(木)、石神井庁舎会議室
- 影さへもこげつきさうな酷暑かな
- 渡部 良子
- あかつきの大樹のこぼす蝉時雨
- 熊谷 良子
- 逆縁の子に手向けたる白桔梗
- 宮田 敏子
- 若狭路の仏を恋へば鰯雲
- 高橋 武司
- みんみんや肩に力の仁王像
- 馬場 美智子
- ハンバーガー口いつぱいに日焼の子
- 杉本 康子
- 塩飴を調へていざ夏合宿
- 飛田 由子
- 金婚の祝ひの金ペン蝉の形
- 伊賀 篤志
- 藍染めてひがな一日蝉を聞く
- 柴田 ミチ子
- 段審査つぎも目指すと夏便り
- 鈴木 芳江
- 忘れると云ふ幸も生身魂
- 堀江 康子
- 半月の空へひらける大花火
- 国岡 博子
- 指の跡残る草履や秋暑し
- 今村 たかし
伊香保温泉へ行った際に石段街を訪ねました。長篠の戦いで傷ついた武田兵の療養所として、温泉街と共に整備されたところです。石段の左右に並ぶ「小物屋」や「お菓子屋」が観光客を楽しませてくれます。他では見ることが少なくなった「射的場」には、懐かしさを覚えました。”石段に「与謝野晶子」の歌が彫ってある”と教えてくれた人がいましたが、見つけることが出来ませんでした。温泉街が一年365日賑わうようにと365段に改修された石段を登り切ると、伊香保神社があります。創建から1300年近く経つ神社はかつて社号を「温泉神社」と称したこともある温泉の守護神です。拝殿の周りは自然豊かで、木々の陰から様々な動物がこちらをみているような気がしました。近くに句碑がありました。「初時雨猿も小蓑をほしげなり(芭蕉)」芭蕉が、奥の細道行脚の後、故郷の伊賀へ帰る途中で詠んだ句でした。(敏子)