かるがも俳句会 平成29年7月20日(木)、石神井公園区民交流センター
- 噴水の穂先に満つる光かな
- 宮田 敏子
- 明滅の蛍寄りそふ通夜帰り
- 熊谷 良子
- たつぷりと化粧塩して鮎焼かれ
- 高橋 武司
- 故郷の川の匂の鮎を食ぶ
- 沖田 顫童
- 梅雨の月あの世この世と隔てなし
- 野々村 桂
- 蝉時雨巨木を抱つこする子かな
- 杉本 康子
- にがうりの天まで登る力かな
- 渡部 良子
- 砂色の空壊し行く夕立かな
- 千味 幸太郎
- 大好きな姉のお下がり浴衣の子
- 森永 順子
- 句作止め入れ歯で食らふ辣韭かな
- 伊賀 篤志
- チエーホフの墓所への小径ゆり薫る
- 猪越 紀子
- 九州の風神雷神恐るべし
- 鳥居 とく
- ひとり居をゆさぶる夕立雹までも
- 鈴木 芳江
- 十薬に満つる空地の駐車場
- 馬場 美智子
- 柳橋市丸の歌釣忍
- 長束 瑠美子
- ふれあひの給食会や梅雨晴間
- 倉島 恒子
- 梅雨晴の月夜に謡ふ少女かな
- 伊勢 史郎
- 敬愛する人は身罷り沙羅の花
- 堀江 康子
- 背にある手術の跡や夏祓
- 今村 たかし
当かるがも俳句会の副代表で会員のまとめ役をしていた国岡博子さんが、突然6月20日に亡くなりました。4月27日の東浦和の通船堀吟行会では参加者を先導し、秋津駅前の不二家でランチと句会をしたものでした。5月の連休に入ってからあまり体調が芳しくなく、まづは入院して検査していただこうとのことでした。5月18日(木)のかるがも俳句会では欠席投句でしたので、有志3人で句会の結果を持ちながら入院見舞いに行きました。その時はまるで明日にでも退院出来そうな感じで、休憩室で我々にジュースをサービスしてくれました。また、5月句会の国岡選もお願いしますと宿題を置いてきて、後日郵送で結果を頂きました。6月に入り、国岡さんからは2度電話がありました。その時の声はかなり弱弱しかったのですが、また欠席投句するのでよろしくとの事でした。結局、それが国岡さんとの最後のやり取りでした。私は現在77歳。私より一歳上でした。謹んでお悔やみ申し上げます。合掌(たかし)