かるがも俳句会 平成30年1月18日(木)、石神井公園区民交流センター
- 書初や夢の一字を選ぶ筆
- 馬場 美智子
- 朝の気を肺一杯に初仕事
- 野々村 桂
- 一人子のまだ飾りおくお年玉
- 猪越 紀子
- ほたる火にあとは任せておでん鍋
- 森永 順子
- 一輪も活けざる花瓶冬ざるる
- 千味 幸太郎
- 除雪車の背に鉄路浮かびけり
- 伊勢 史郎
- なまはげの酒に呼ばれて高笑
- 宮田 敏子
- 車椅子二台加へて初詣
- 伊賀 篤志
- 風穴の氷柱輝く明の春
- 杉本 康子
- 冬の月アポロ着地の跡いづこ
- 長束 瑠美子
- 願ひ込めつくる笑顔の初鏡
- 渡部 良子
- 高階の窓に張りつく初日かな
- 熊谷 良子
- 恵比寿講妣の買ふたる足袋と下駄
- 鳥居 とく
- 誕生日きらめく瞳にオリオン座
- 山田 てる子
- 冬うらら頭二つの小啄木の巣
- 倉島 恒子
- 初日さす土間に二体の火伏神
- 堀江 康子
- 検体の骨のごとくに冬木立
- 今村 たかし
カレンダーは季節を告げながら少しも待ってくれません。私は季語と首ったけで、入会三年目にして漸く眠っていた「脳」がゆるゆると回転し始め、どうにかついてゆけそうな気がします。座っていても、立っている時もキョロキョロ忙しい限りです。早く書き留めないと忘れてしまいます。「めでたさも中位なりおらが春(一茶)」
五、七、五の句づくりに素直に初心を忘れず前向きに歩いていきたいと思います。(とく)