25 12月

2018年12月例会より

かるがも俳句会 平成30年12月20日(木)、石神井公園区民交流センター


肝心の事は言はずに懐手

先客の猫の隣に日向ぼこ

口閉ざす少年の眼や寒昴

小春日を浴びる地蔵の赤帽子

独居の心もとなく根深汁

病院の待合室や日脚伸ぶ

侘助や一輪挿しの備前焼

日向ぼこわが人生の棚おろし

主なき庭の白菊風の音

病室の父や窓辺に寒昴

干し大根くの字に味の深みたる

湯豆腐にのせておかかの身悶えす

存へて忙しき日々や冬至粥

高橋 武司

森永 順子

千味 幸太郎

鳥居 とく

熊谷 良子

長束 瑠美子

倉島 恒子

渡部 良子

野々村 桂

猪越 紀子

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


忙しなく巡った季節を振り返る・・・新たに出逢った人や本、自分。読もうと買って未読のままに年越しする本。店のお客様より預かる本も多く、先にそちらを詠まねばと・・・そこで思いがけなく心に残るほんとの出逢いもあり、これは作者の魂とのご縁なのだろうと思う。その一つ、久坂葉子作品集(1931~1953.12/31)戦後を多感な年頃で迎え、21才の若さで自ら命を絶つ。アレグロな音の世界に魅きこまれた。全てほっぽって読書したい年の瀬。大好きな子規の句。「人間を笑ふが如し年の暮れ(子規)」(桂)