かるがも俳句会 2020年10月15日(木)、石神井庁舎
- 農に生き農に生かされ秋耕す
- 元田 咲子
- 積み上ぐる団子不揃ひ月まつる
- 原田 久恵
- 払暁や素足の床の冬近し
- 水村 洋子
- 新米や友の癖字の宅急便
- 千味 幸太郎
- 盗人萩つけて訪ひしや業平も
- 猪越 紀子
- 故郷の夕日を分つ赤とんぼ
- 鳥居 とく
- 日常を十七文字にこぼれ萩
- 長束 瑠美子
- 雨音と過ごす一日や杜鵑
- 森永 順子
- 絵手紙にりんごの紅を描きあぐね
- 渡部 良子
- 木の実落おつ後にたれかゐるやうな
- 熊谷 良子
- 一人居の小半酒や十三夜
- 堀江 康子
- 死ぬときは胸のかざりに曼殊沙華
- 今村 たかし
新聞にこの秋は菊を飾りましょう。カラフルな洋菊をハレの日も普段使いにと多彩な菊が並んだ日比谷花壇のカラーページを見ながら思いました。そろそろ気分を変えて楽しいみましょうと軽く背を叩かれた気になりました。そして、以前勤めていた雪深い草津でも雪解けと共に次々と花を咲かせます。近くの山を散策したり秋の紅葉を楽しみながら語り合ったものです。今年の楽しみは秋の風物詩で関東一という浅草寺境内の菊花展を見たいと決めていました。残念ながらどこもここも自粛の風に流れてしまいました。どれだけの人が戸惑い困っていることでしょう。何事もなく普段と変わりなく生活できることをありがたく思う昨今です。私は俳句の人との出会い、各々の近況に共感したり思いを巡らせ年を忘れさせてもらっています。(とく)