かるがも俳句会 2021年7月15日(木)、石神井庁舎
- 相手亡きひとり飲む酒釣忍
- 外山 正枝
- 黒南風や孤独死をきく理髪店
- 井筒 亨
- 酒飲むもなほもてあます熱帯夜
- 原口 久恵
- 古民家の土間に積みある梅むしろ
- 水村 洋子
- 語らひもやがて寝息に夜の秋
- 千味 幸太郎
- 氷菓まづ食べて切り出す頼み事
- 猪越 紀子
- 女の子らの制服まぶし柿若葉
- 鳥居 とく
- 小判草かさかさかさと語り合ふ
- 長束 瑠美子
- 寝てる間に一回転する大昼寝
- 渡部 良子
- 葉隠れにさがす実梅の匂かな
- 熊谷 良子
- 節くれの指より受くるさくらんぼ
- 野々村 桂
- 亡き夫に恨み言云ふ星祭
- 堀江 康子
- 時の日の時を忘るる旅寝かな
- 今村 たかし
歳時記にパリ祭がある。7月14日はフランスの革命記念日(建国記念日)だがこれは日本だけの呼称らしい。1789年7月14日、パリ市民が王朝・貴族・僧侶たちに叛旗をひるがえし、バスティーユ監獄を襲撃する。これがフランス革命の導火線となった。革命時に歌われた「ラ・マルセイエーズ」はフランス国歌になり、自由・平等・博愛を表す三色旗はフランス国旗となった。日本では、ルネ・クレール監督の映画「Quatorze Juillet」(7月14日)が「巴里(パリ)祭」と訳されたことで、このように呼ぶようになった。「濡れてきし少女がにほふ巴里祭(能村登四郎)」。(たかし)