3 2月

2023年1月例会より

かるがも俳句会 2023年1月26日(木)、石神井庁舎


初詣長き石段膝笑ふ

編み方を忘れし母と毛糸編む

裸木のその脱ぎっぷり比丘尼寺

障子張り手慣れた母のすまし顔

もみ殻の上に逆さの寒卵

われ卒寿普通に生きて冬麗

電線に鳴く夜の孤独大寒波

老いた背を吾子に委ねる初湯かな

年惜しむ湯宿の猪口は九谷焼

ゆるゆると包丁研ぎし年用意

寒雀柴又駅の屋根に二羽

雪女わたしの中に少し居て

宝珠持つ地蔵に溢るる初日かな

働いたこの手湯舟に大晦日

雪しんしん炉端話は恐すぎる

欄干に死にたい女初芝居

(次回例会は2月23日、石神井庁舎5階第6会議室です)

多田 克己

中村 麻子

早川 厚

外山 正枝

原口 久恵

井筒 亨

水村 洋子

千味 幸太郎

猪越 紀子

鳥居 とく

長束 瑠美子

渡部 良子

熊谷 良子

野々村 桂

堀江 康子

今村 たかし