かるがも俳句会 2022年5月26日(木)、石神井庁舎
- 朝露の葎の中の小宇宙
- 早川 厚
- 山登り妻に差し出す無骨な手
- 外山 正枝
- 初蝶の去るは和音を奏でつつ
- 井筒 亨
- 半夏生普通に生くること難し
- 原口 久恵
- 路地裏に撒いて日向の水匂ふ
- 水村 洋子
- 神木を抱けば子ならふ山わらふ
- 猪越 紀子
- 交番に迷子の姉妹走り梅雨
- 千味 幸太郎
- 母の日の花束にメモ癖字なり
- 鳥居 とく
- 柿若葉窓辺の猫の伸びし足
- 長束 瑠美子
- そら豆の翡翠の色も味のうち
- 渡部 良子
- やまぎわに五月の風の吹き渡る
- 熊谷 良子
- 陽光の跣足蹴り上げベビーカー
- 野々村 桂
- 一群の都忘れや戦跡
- 堀江 康子
- 空一枚畑一枚や麦の秋
- 今村 たかし
(次回例会は6月16日、石神井庁舎5階第3会議室です)
「鯉のぼり欲しいと泣くや孫娘」の句の孫娘は実は昔の私です。女の子にも鯉のぼりと叫ぶ幼子は今は男の子にはイクメン雛をと願う老女です。幼子が老女になる年月に人類は月に行くほど科学技術が進歩しましたが、残虐な戦争は無くならず尊い命が毎日失われていくことを止められません。「子供の日」は子供たちが永遠に平和で平等な世界に生きられるよう祈り、実現できる真の「大人の日」にしたいものです。(紀子)