23 6月

2020年6月例会より

かるがも俳句会 2020年6月18日(木)、石神井庁舎


玉葱を刻む泪や今の幸

白あじさい口ずさみたるアベマリア

鳥曇墓碑銘は森林太郎

雷鳴のとどろき未知の世界像

がまがえる漢一人の夕支度

十薬の花束抱え友来る

木漏日のうしろに溜まる夏落葉

柿若葉小さき実二つ見え隠れ

気がつけばコロナと共に梅雨に入る

夏の夜のせせらぎの如マンホール

捨て田にも水満ちてをり梅雨に入る

六月会根本中堂夕日中

どくだみに我も野生の心かな

青木 利子

安藤 よしたか

井筒 亨

原田 久恵

千味 幸太郎

倉島 恒子

鳥居 とく

長束 瑠美子

渡部 良子

野々村 桂

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


三年程前になりますが、私は茶摘みの風景を見たくて武蔵高萩という駅で降り407号線を北上すると道路標識に日光街道と書いてありました。又看板の説明書に「この街道は、江戸時代に八王子千人同心が日光東照宮の火の番を交代で勤めるために、往来した道で、日光街道と呼ばれている。又上州や信州からの旅人が東海道に出る近道として又相州や甲州から、上州に旅する人たちの主要街道として盛んに利用された。」とのこと。日光街道と言うのは芭蕉の通った街道だけと思っていましたがこの並木も松や杉の大木が五、三キロメートル程続く趣のある街道でした。茶摘みは終わっていましたが、新しい発見の旅でした。(K.良子)

3 6月

2020年5月通信句会

かるがも俳句会 2020年5月31日(木)、通信句会
今月も新型コロナウィルスの影響で例会に代わり通信句会としました。


ときめきの朝日のしづく睡蓮花

花の名を次々忘れ五月尽

デコポンのへその出っぱり山笑ふ

緑陰にこの先のこと思ひをり

投網打つ小舟の影や夏の川

饒舌の後の寡黙や心太

あの人の笑顔見たくてバラを買ふ

アルバムの甚平の子も子の親に

白梅の鉢青梅の十五個も

大空の雲の波打つ鯉のぼり

窓に雲千代紙折りの鯉幟

そよ風に子等の歌声すみれ草

鉢の下五月の光にだんご虫

初宮の嬰子すやすや柿若葉

鶴頸にひとつ庭草夏座敷

青木 利子

安藤 よしたか

井筒 亨

原口 久恵

水村 洋子

千味 幸太郎

猪越 紀子

鳥居 とく

長束 瑠美子

熊谷 良子

渡部 良子

森永 順子

野々村 桂

宮田 敏子

今村 たかし


新緑の眩しい頃となりました。動植物の営みは同じ春なのに、人間の営みはまったく変わってしまいました。現状をどう受け止めて生きていくか、世界が途轍もない渦の中にあるようです。仕事帰りに見上げた月や散歩で気づく自然の変化に足を止め感動することで、心が救われます。色んなことが途絶えてみて人を想う事での繋がりも感じてます。生計の不安の中、今朝のカラスの声に今日も一日頑張るぞと力をもらいます。皆様、どうかご無事で。。。(桂)

1 5月

2020年4月通信句会

かるがも俳句会 2020年4月30日(木)、通信句会
今月は新型コロナウィルスの影響で例会に代わり通信句会としました。


囀りやおにぎりにのせ舌にのせ

花は葉に一期一会の友偲ぶ

積る気は端から無いよ牡丹雪

ウイルスにただただ籠る四月かな

笑っても泣いてもひとり水中花

紙のぼり色紙の空に泳ぎをり

うららかやのこぎりの音遠くより

無明なる吾に眩き白木槿

小言いふ母うとうとと春炬燵

満開の塀の向ふの躑躅かな

蔓折れてなほ鼻眼鏡花曇り

砂浜を駆くる子供ら春日射し

初蝶の翅やすめをり石畳

つつじ咲く花のバトンを受け継いで

しばらくは問はず語らず新茶の香

独楽回るやうに車窓の春はゆく

鳰を追ふ鳰水走り春の恋

青木 利子

元田 咲子

安藤 よしたか

井筒 亨

原田 久恵

水村 洋子

中村 麻子

千味 幸太郎

猪越 紀子

倉島 恒子

鳥居 とく

長束 瑠美子

熊谷 良子

渡部 良子

森永 順子

野々村 桂

今村 たかし


桜は春を告げ、小鳥はさえずり、花見酒も見送るしかない辞世。全国的な休校措置が取られ、1ヶ月半が過ぎた。通学する子供たちの声が聞こえないのもさみしい。ウイルスに抗して、外出を控えて、閉じこもっている私も足腰の齢を感じる。ウイルスの感染数も気にはなる。まだ減らないんだと。先が見えない日々に季節は少し進み、我慢の一か月半を過ぎる頃、どう変わっているだろうか。外出を控えて、見上げる花が散り、人々の困惑が伝わり、生気が枯れることがないように祈る。(敏子)

21 3月

2020年3月勉強会

かるがも俳句会 2020年2月20日(木)、石神井公園区民交流センター
今月は新型コロナウィルスの影響で例会に代わり勉強会とし、午後3時半に終了しました。勉強会の結果は下記の通りです。


9点 幹に咲く二輪の桜に力あり

9点 囀りや墓石洗ふやせ束子

9点 桜舞ふ道路工夫のヘルメット

8点 青空にワルツの音符白木蓮

8点 春分や水面に光る鯉の髭

7点 蜆汁職業欄に記す無職

7点 自粛とは悲しいですね春だのに

7点 熟睡して吾も旅の子西行忌

7点 春菊のごま和へにふと母のこと

6点 花あらば花に埋もれや西行忌

6点 柳の芽三宝寺池に子らの声

6点 春風やセーラーの衿ひるがへり

6点 にぎやかにやがて静かに辛夷咲く

6点 釣り人のそびらに触るる柳の芽

6点 知りたきは花のこころや西行忌

6点 芽柳のしめりを風の弄ぶ

渡部 良子

千味 幸太郎

安藤 よしたか

水村 洋子

青木 利子

堀江 康子

長束 瑠美子

千味 幸太郎

原口 久恵

宮田 敏子

長束 瑠美子

水村 洋子

安藤 よしたか

青木 利子

青木 利子

今村 たかし


中国の1都市で発生した新型コロナウイルスが世界中を震撼させています。学校は休校になり、イベントは中止。そのことは付近の商店や飲食店に大打撃を与えているとの事です。公民館等でのクラブ活動や教室も全て休会となっています。長引くと独り暮しの者は会話の機会を失って私も含め、認知症が増えるのではないかと心配です。先日用足しのついでに大型スーパーに寄って驚きました。トイレットペーパーの棚が全く空なのです。コロナとどんな関係があるのでしょうか。マスクなら解りますが。とにかくこの度の事で中国とは何とも不可解で恐ろしい国だと思い知らされました。(康子)

23 2月

2020年2月例会より

かるがも俳句会 2020年2月20日(木)、石神井公園区民交流センター


のら猫のしっぽ天指し冬うらら

五千歩の日課達成花菜風

子が愚痴を聞いてくれをり春炬燵

春昼の雨に声あり理髪店

春めいて軽く聞こゆる洗濯機

深呼吸してみる今朝の暖かさ

畑を打つ遠近よりの鳥の声

雪吊の雪待つ松に独り言

通院や春は名のみと口ずさむ

口元のゆるぶ露座仏春来る

大根のゆず田楽や猪口二つ

老いぬれど明日思ひをり蕗の薹

背をかがめ男の児とワルツ春の風

晴れわたる牡鹿三山鳶の笛

細雪下山の僧の笠の列

羽ばたきの千切れんほどに春の鴨

森永 順子

原田 久恵

野々村 桂

千味 幸太郎

水村 洋子

渡部 良子

元田 咲子

鳥居 とく

安藤 よしたか

熊谷 良子

長束 瑠美子

井筒 亨

中村 麻子

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


自宅から近いということもあり、ちひろ美術館によく出かける。何も予定のない日や何やら重い物が溜まっていると感じる気分の日など。展示室を廻る前に、生前のアトリエを再現した場所にある“ちひろの言葉”を読む。中庭を囲うように大きなガラス窓があり、雨の日などそれをつたう雨粒を眺めているのが好きだ。庭には季節の花があり、カフェのテーブルにも小さな花瓶に野花が飾られている。心地よい空間を感じて帰路についた。(麻子)

27 1月

2020年1月例会より

かるがも俳句会 2020年1月16日(木)、石神井公園区民交流センター


とりあへず作り笑顔の初鏡

大地裂く下萌の色風強し

初場所や青空を切るふれ太鼓

一夜さの雨に紅たつ寒椿

木枯や障子に光あふれをり

迷ひ猫の張り紙めくる空っ風
        
ポルシェにもポチの小屋にも注連飾

母の炊くお節の味にもう少し

くさむらに海のしずくの龍の玉

屋根に満つ星月の光去年今年

四つ五つ芽をだしてをり福寿草

一病を越えて今年の屠蘇を受く

虚弱児は傘寿を迎へ七日粥

八十の四肢ねんごろに初湯かな

森永 順子

水村 洋子

原口 久恵

千味 幸太郎

渡部 良子

中村 あさ子
        
猪越 紀子

倉島 恒子

佐々木 光江

熊谷 良子

長束 瑠美子

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


本年度の体制は昨年と変わらず、今村代表、堀江副代表、宮田副代表、渡部会計担当、森永監査担当で運営していきます。「かるがも俳句会二〇一九年度版」の小冊子は1月9日に有志で作成し、会員に配布しました。1月16日の例会に先立ち、かごの屋で新年会を開催しました。また、当月の新会員に佐々木光江さんをお迎えました。かるがも俳句会は地域で俳句を楽しむ生涯学習団体として、明るく、楽しく、元気よく、活動していきたいと思っています。本年もよろしくお願いします。(たかし)

24 12月

2019年12月例会より

かるがも俳句会 2019年12月19日(木)、石神井公園区民交流センター


東京にだって空あり懐手

祖父舞いて父の横笛初神楽

着ぶくれて予報はづれの天仰ぐ

冬めくや薄き影置く石畳

アフガンの冬野へ御霊還りけり

冬うらら角綻びた古かばん

侘助の一輪挿しの茶会かな

冬もみぢ競ふ裏山平林寺

晩秋や笑み満面のノーベル賞

空青し皇帝ダリア独り占め

白障子影絵のきつねこんと鳴き

子を抱くマリア観音白椿

無事といふ平凡がよし枇杷の花

森永 順子

水村 洋子

原口 久恵

千味 幸太郎

渡部 良子

中村 あさ子

倉島 恒子

熊谷 良子

長束 瑠美子

鳥居 とく

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


今年は4月に高野山の西行庵を訪ねた後に練馬区「春の俳句大会」を実施、5月にJCOMの小林綾子の「練馬人図鑑」に出演した後に良寛の五合庵を訪ね、6月に知床半島を訪ね、8月に句集「遊神」を上梓、11月に練馬区「秋の俳句大会」を実施した後ふるさと文化館分室の「名句鑑賞と句会」の講師を、と慌ただしく時が過ぎて行った。改めて、俳句とは何かと問う時、私は「日々の出来事や思いを日記代わりに詠み、五七五で表現する。この積もり積もった句が詠み人の人生をも表す。そういう意味で、俳句は人生であると思う。」との思いを強くした。此のことは12月発行の石神町会「町会便り」にも寄稿した。これからも精一杯俳句の輪を広げて行きたいと考えている。平成31年と令和元年が終わった。(たかし)

24 12月

2019年秋吟行会より

かるがも俳句会 2019年12月9日(月)、本立寺吟行会


枯木立古刹の天を広げたる

木守柿五つ残せし重さかな

寒空に金魚の泳ぐ屋台かな

数え日の八幡宮に「巫女募集」

警官も覗く出店や年の市

釣鐘のつき棒二つ冬紅葉

ぼろ市の駅から続く屋台かな

手水舎の龍の口より寒の水

万灯の花思ひ思ひに弾みをり

万灯の花の出迎へ本立寺

お会式に屋台の並ぶ本立寺

木の葉散る八幡宮の長き径

縁日や赤子抱く母もぐもぐと

ボロ市を嬉々と見下ろす日蓮像

巫女ほしや神楽殿にも新年を

ぼろ市に古着を選ぶ異国人

本堂の真裏もつとも冬紅葉

内田 源一郎

浅井 芳江

渡部 良子

倉島 恒子

千味 幸太郎

上田 みの

熊谷 良子

森永 順子

水村 洋子

原口 久恵

長束 瑠美子

池田 和子

安藤 よしたか

元田 咲子

鳥居 とく

堀江 康子

今村 たかし


今回の吟行は12月9日「本立寺」。参加者は他句会からも有り18名でした。この日は日蓮宗宗祖の命日「お会式」に合わせて「関のぼろ市」が開かれます。昔は寺の門前でぼろ市や農機具等農家の生活必需品が売られ賑わったそうですが今は食べ物のテントが並び、境内でも古着屋と輪っぱ等木製品の店が一ヶ所ある他は食べ物屋でした。昼間の為か人出は少なく夕方からの万灯を中心に纏や鐘、太鼓の行列が練り歩くそうですが、とても寒い日で句会が終ると早々に帰宅致しました。(康子)

27 11月

2019年11月例会より

かるがも俳句会 2019年11月21日(木)、石神井公園区民交流センター


雪しまきじょんがら三味の本調子

重ね着やうそも一枚入混ぜて

太陽の機嫌良き色秋夕焼

冬立つや湯呑茶碗の手にぬくし

首里城の石垣悲し冬茜

風に乗り命を継ぐ草の絮

烏瓜の乾びし朱の今朝の冬

白黒の家族写真や帰り花

携帯の避難勧告秋出水

秋日和鉢の角なるこぼれ種

秋晴や夢二の墓碑に昼寝猫

階段をひきづり登る千歳飴

看取てふ二人の時間日向ぼこ

海山の荒れし大倭や神の留守

水村 洋子

千味 幸太郎

森永 順子

原口 久恵

渡部 良子

鳥居 とく

倉島 恒子

中村 あさ子

熊谷 良子

野々村 桂

長束 瑠美子

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


ラグビーのワールド大会が南アフリカの優勝で終わった。日本をこんなにも続けて台風や災害が襲い、全国いたる所で、今までの平穏な日常をことごとく失われた人々の不安と絶望感を思うと、やり場のない悲しみが、襲っている中で、明るいニュースは新天皇陛下の即位とラグビーワールド大会での各国の活躍であった。特に心躍る感情を久しぶりに味わったのは、日本選手団の活躍である。(幸太郎)

28 10月

2019年10月例会より

かるがも俳句会 2019年10月17日(木)、石神井公園区民交流センター


ひとつ知り三つ忘れて秋暮るる

応援の声うらがへり運動会

秋ともしいつもの部屋の同じ刻

手古舞の背負ふ花笠豊の秋

青空が一番似合ふななかまど

秋読書姿の似たり夫子孫

街道の秋日泰けしかりんの実

この道は見知らぬ地へと秋嵐

神主につづく太鼓や秋祭

吾子握る母のみやげのすずごかな

背の子の手足の踊る秋祭

秋暑し甘雨激しき高野山

まん丸の鯉の口より秋の声

千味 幸太郎

森永 順子

原口 久恵

熊谷 良子

渡部 良子

倉島 恒子

鳥居 とく

中村 あさ子

長束 瑠美子

水村 洋子

宮田 敏子

堀江 康子

今村 たかし


子どもの頃の秋祭りには、八幡様で石見神楽を見ました。毎年須佐之男命の八岐大蛇退治がありました。大きな刀を振り回し大蛇をやっつける舞台は怖くて堪らないのに、はらはらしながらも終わりまで見ていました。一昨年、小学校のクラス会で石見神楽を間近に見ることができ、ふるさとの伝統文化石見神楽に魅了されました。石見神楽と世界遺産の石見銀山を取り上げたオペラ石見銀山が10月31日に東京文化会館の大ホールであり、見るのを楽しみにしています。(恒子)