18 7月

2021年7月例会より

かるがも俳句会 2021年7月15日(木)、石神井庁舎


相手亡きひとり飲む酒釣忍

黒南風や孤独死をきく理髪店

酒飲むもなほもてあます熱帯夜

古民家の土間に積みある梅むしろ

語らひもやがて寝息に夜の秋

氷菓まづ食べて切り出す頼み事

女の子らの制服まぶし柿若葉

小判草かさかさかさと語り合ふ

寝てる間に一回転する大昼寝

葉隠れにさがす実梅の匂かな

節くれの指より受くるさくらんぼ

亡き夫に恨み言云ふ星祭

時の日の時を忘るる旅寝かな

外山 正枝

井筒 亨

原口 久恵

水村 洋子

千味 幸太郎

猪越 紀子

鳥居 とく

長束 瑠美子

渡部 良子

熊谷 良子

野々村 桂

堀江 康子

今村 たかし


歳時記にパリ祭がある。7月14日はフランスの革命記念日(建国記念日)だがこれは日本だけの呼称らしい。1789年7月14日、パリ市民が王朝・貴族・僧侶たちに叛旗をひるがえし、バスティーユ監獄を襲撃する。これがフランス革命の導火線となった。革命時に歌われた「ラ・マルセイエーズ」はフランス国歌になり、自由・平等・博愛を表す三色旗はフランス国旗となった。日本では、ルネ・クレール監督の映画「Quatorze Juillet」(7月14日)が「巴里(パリ)祭」と訳されたことで、このように呼ぶようになった。「濡れてきし少女がにほふ巴里祭(能村登四郎)」。(たかし)