かるがも俳句会 2020年8月20日(木)、石神井庁舎
- わたがしとゆかた姿の君がいる
- 小坂 謙一
- 河骨や悩みごと持つ婆一人
- 青木 利子
- かなかなの一節二節夕茜
- 元田 咲子
- 山頂や黒き大佐渡櫨紅葉
- 井筒 亨
- 立秋やきのふに似たる一日果つ
- 原口 久恵
- 金魚釣小指なき香具師子らを呼ぶ
- 猪越 紀子
- 窓よりの大夕焼けに手を休め
- 鳥居 とく
- 戦争の記憶消すまじ原爆忌
- 長束 瑠美子
- 核禁止語らぬ首相蟬しぐれ
- 渡部 良子
- 鬼灯を鳴らして母の顔となる
- 宮田 敏子
- 雲の峰牛車のゆれに身をまかせ
- 堀江 康子
- 生きてゐることが戦ひ毛虫焼く
- 今村 たかし
今やマスクは外出時の必須アイテム。たまに近くまでの外出でマスクを着け忘れてしまうことがあります。そんな時はまるで校則を破った生徒のような気持ちで、そそくさとうつむいて帰宅することも。マスクをつけると顔半分が見えず表情がよく分からないことがあります。「目は口ほどに物を言う」と言いますが、はたして我が両眼はマスクをしたままでどれほど自分の気持ちを伝えているのであろうか。こんな時だからこそ、目力を上げるべく、目尻のシワなど気にせず、マスクの顔でも今まで以上に表情豊かにと思う今日この頃です。コロナの終息を願いつつ。(順子)