2018年11月例会より

例会

かるがも俳句会 平成30年11月15日(木)、石神井公園区民交流センター 




  • 引きずりて児の届けたるさつまいも 
  • 倉島 恒子 
  • 職業は主婦と書きをりきのこ飯 
  • 森永 順子 
  • 着飾つてすぐ着崩れて七五三 
  • 杉本 康子 
  • 一院に雨のそぼ降る石蕗の花 
  • 千味 幸太郎 
  • 捨てきれぬ欲を抱へて穴まどひ 
  • 加藤 悠児 
  • あづまやに親子の昼餉みかん園 
  • 熊谷 良子 
  • 爆買ひや干物・かまぼこ秋の旅 
  • 伊賀 篤志 
  • 柚子味噌のレシピ歪な男文字 
  • 野々村 桂 
  • 百三十咲きて朝顔果てにけり 
  • 渡部 良子 
  • 柿たわわ飛騨の奥なる佛道 
  • 高橋 武司 
  • 彼岸への使者となりをり秋茜 
  • 長束 瑠美子 
  • 枝豆と里の匂ひの届きたる 
  • 中村 あさ子 
  • 街はづれ門の灯は烏瓜 
  • 鳥居 とく 
  • 鉄瓶の滾る音して冬に入る 
  • 宮田 敏子 
  • 冬めくや自作のぐい飲み重すぎる 
  • 堀江 康子 
  • 真言の四恩酬答寒椿 
  • 今村 たかし 



「あゝあの頃は幸せだった、と人々の多くは後になって気付くものだ」。これは20年程前、何かの番組でゲストが語っていたことである。その専門家が何方だったか思い出せないのだが、私は強い共感を覚え、それ以来“今の幸せ”を意識的に感じ、感謝して過ごすようになった。俳句を始めてから、様々な思いや光景を季節の中の実感として詠むことにより、楽しんだり癒されたりしている。上手くはないが、それは日々の豊かさにも繋がり、出会いと続けられる幸せに感謝である。(芳江)