かるがも俳句会 平成29年11月29日(水)、狭山稲荷山公園吟行
- 小春日や人を待つ間のストレツチ
- 千味 幸太郎
- 小春日の静寂をやぶる練習機
- 渡部 良子
- 靴沈む程に嵩積む落葉かな
- 熊谷 良子
- 己が影しかと見据ゑて冬欅
- 宮田 敏子
- 狭山にも空襲ありき冬木立
- 上田 みの
- リツク背に園児等が行く冬野かな
- 長束 瑠美子
- 陽の匂ひ残して暮るる枯野かな
- 杉本 康子
- 小春空サツクスの音這い上がり
- 倉島 恒子
- 冬空を真つ二つにする戦闘機
- 池田 和子
- 境内の銀杏もみぢで埋めつくす
- 丸田 勝弘
- 彩葉散るかけそき風に耐へられず
- 堀江 康子
- 板一枚渡り枯野の入間川
- 今村 たかし
「かるがも会句会」の秋の吟行会は西武池袋線の稲荷山公園で行われました。11月29日は正に小春日和の何とも気持ちの良い天気と場所でした。米軍から返還された基地跡を整備した県営公園で広大な芝生広場には赤松、楢、桐、櫟などが程よく配置され、時折の風に舞う紅葉吹雪に足を止め、満天星の見事な真紅に驚嘆の声を上げ、歩道に沿う桜並木はほとんど裸木状態でしたが花の頃はきっと素晴らしいでしょう。ただ、頻繁に青空を突き抜けてくる轟音と機体は少し戦争を知る私には恐怖で身の縮む思いでした。でも、大勢の園児や子供たちは全く気にする様子も無い事に何か考えさせられた一日でした。(康子)